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批評誌『クライテリア』によるブログです。

杉田俊介さんと『ジョジョ』座談会 part2

ジョジョ論』(作品社)の著者・杉田俊介さんと,クライテリア編集部4名による『ジョジョの奇妙な冒険』(以下『ジョジョ』)座談会記事・第2部をお届けします(収録は2017年7月)。

今回は『週刊少年ジャンプ』(以下『ジャンプ』)の話が多いです。part1と同じく、記事内ではネタバレには一切配慮しておりません。

ジョジョ論

ジョジョ論

 
■参加者

杉田俊介:75年生。『ジョジョ論』著者。『ジョジョ』は1986年の連載開始時から『ジャンプ』で読んでいた。
(以下,クライテリア編集委員
野口直希:91年生。『ジャンプ』漫画はそこそこ読んでいる。(@N929pop
野村崇明:94年生。『ジャンプ』および『ジャンプ』連載漫画はあまり読んでいない。(@mihailnomrish
升本雄大:84年生。『ジャンプ』は買い続けたり離れたりを繰り返している。現在は2016年5月頃から継続購読中。(@masumoto_
横山宏:91年生。ここ数年『ジャンプ』を購読している。『ジョジョ』はほとんど読んだことがない。(@gexive_boyz

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(撮影:升本雄大

 ↓part1は、こちら。

■『ジャンプ』漫画としての『ジョジョ

横山:『ジョジョ』、というか荒木飛呂彦『ユリイカ』(2007年11月臨時増刊)『美術手帖』(2012年11月)で特集が組まれたことがあり,『ジャンプ』作品の中でも特殊な位置にある気がします。

杉田ポップカルチャーとマイナーなマンガの中間というか,ちょっと独特な位置ですよね。『ONE PIECE』や『NARUTO』のような完全なメジャー路線ではないけれど,確実に多くの表現者に文化的な影響を与えてもいる。

横山:『ジョジョ論』の中では「裏王道の系譜」と書かれていましたよね。

杉田:『バクマン。』の中に「王道」に対する「邪道」という言い方があります。この場合「邪道」は批判的な意味ではなく,「裏の王道」というほどの意味です。『キン肉マン』,『ドラゴンボール』,『ONE PIECE』,『NARUTO』,『HUNTER×HUNTER』の路線が正統派の,表の王道だとすると,『ジョジョ』はそれとはちょっと違う,邪道としての裏の王道であると。

野口:『HUNTER×HUNTER』は王道なんですか!?

杉田:そこは曖昧ですかね。『幽☆遊☆白書』もそうだけど,冨樫さんは王道と邪道がつねにモザイクになっている感じ。初期は霊界探偵の話なのに,途中からティピカルなバトルマンガになり,仙水編では当初は明らかにスタンドバトルになり,またバトルマンガの王道に回帰し,どんどんインフレ化していき,ついに魔界編では……みたいな。他に邪道と言えば,『DEATH NOTE』とか『魔人探偵脳噛ネウロ』とか,あと『めだかボックス』じゃないかな。

升本西尾維新は影響を受けた作品として『ジョジョ』を挙げていて,特集ムックで荒木さんと対談したりしていますよね。

杉田:『ジャンプ』漫画としては珍しく,1部の主人公ジョナサンがあっさり死んだのは,インフレが嫌だったからという理由もあると言われます。

野口:まさに世界をリセットするというか。

杉田:最初は編集部からも止められたらしい。せっかく主人公の造形ができてきたのに,もう殺してしまうのかって。

横山:王道路線で主人公交代をやろうとして見事に失敗したのが『ドラゴンボール』ですよね。

杉田:あれは絶対,セル編で悟空から悟飯へと主人公が交代していた方が,美しかったよね。最近バトル漫画に固有の「終われない呪い」が気になる。大澤聡さん編の『1990年代論』の論考で書いたけど、あれはまさに90年代の呪いだと思う。『ベルセルク』,『刃牙』,『BASTARD!!』,『はじめの一歩』とか。1995年前後に『幽☆遊☆白書』や『スラムダンク』,『ドラゴンボール』が唐突な終わり方をしたのは,ある種のバブルが弾けたというか,インフレの自壊なんでしょうかね。

1990年代論 (河出ブックス)

1990年代論 (河出ブックス)

 

横山:週刊連載という形式が終われない形式ですからね。そしてインフレを重ねていく。『ジョジョ』はその回避に唯一成功した漫画なのかなと思います。

杉田:どなたかが『ジョジョ』にもインフレはあると書いていますよね。ただしそれは数値化できる強さのインフレではない。ルールのインフレ,あと書き込みやグラフィック。二次元表面では表現不可能なものを表現しようとする,そうした欲望がある。

升本:インフレというと数値が上昇しているイメージですが,『ジョジョ』はそうではない。

杉田:たとえば,冨樫さんの絵柄って,それほど変わっていないですよね。もちろん昔より凄みはあるし,演出はほんとすさまじいんだけど,「描くこと」を極めるという感じではない。だけど荒木さんは,絵柄がどんどん自己変革されていくのがすごい。描くこと自体に進歩というか,やはり「進化」がある。うまくなっていくということじゃないんだよね。ジャンル自体をはみ出していく。僕が他にそれを感じるのは井上雄彦くらい。

野口:7部の途中から,掲載誌を『ジャンプ』から月刊の『ウルトラジャンプ』に移動したというのもインフレを逃れる手段の一つなんですかね。

升本:それは「荒木さんが週刊連載がきつくなってきた」という理由も語られているけど,単純に『ジャンプ』の中で人気が出なかったという理由も少しはあったと思う。6部ストーンオーシャンの時点でも,ずっと後ろの方に掲載されていたし。長期連載だから固定の読者は読むし単行本も買うけど,7部が『ジャンプ』で連載していた2004年頃は今みたいに「アニメを動画サイトで見てファンになる」方法はなかったし,コンビニの廉価版もなかった気がするし,途中から追いづらかった。でも『ジョジョ』では10年以上前の設定がいかされたりするし,絵柄も他の連載漫画と違ったし。

野口:初見お断りというか。

升本:2017年現在にこんなに人気を獲得しているのが,過去を思い返すと不思議に感じる。自分が『ジョジョ』を知ったのは約25年前だけど,存在を知ってから数年は「ジャンプで長期連載だけど,そこまで人気作ではない」と認識していた。アニメにもなっていなかったし。作中で盛り上がりのシーンが来ようが,人気がずっと凪の状態で,周りの『ジャンプ』読んでいる友達も『ジョジョ』は飛ばしている人が多かった。
僕自身,当時はこんなに面白い漫画だと全然わかっていなくて,週刊の緊張感を味わえる立場にいたはずなのに読み飛ばしていたのは,思い返すともったいなかった。

■週刊連載ゆえの……

杉田:結構ひどいのは5部の主人公ジョルノの能力がぶれぶれで。

横山:そんなことあるんですか!?(笑)

杉田:最初は「無機物を殴ると,それを生命に変えることができる。そして敵がそれを攻撃すると,攻撃が自分にそのまま跳ね返ってくる」というものだった。

升本:木がぐんぐん成長していて,成長を早めさせる能力のようにも見えました。

杉田:ところが,スタンド使いとの初戦で「殴られた敵の時間意識がゆっくりになるからすごく痛い」という謎能力になって。その後はさらに「殴ったものに命を与える」という曖昧な能力になる。カウンターや意識がゆっくりになる能力は,その後は出てこない。その後は,ほぼなんでもありのチート能力に……。

野口:とにかく生命をどうにかできる(笑)。

升本:味方の傷も回復できるし,蛇から血清も取り出せる(笑)。

杉田:主人公の能力すら,ちゃんと決めていないって,どういうことなんだろう。8部の主人公の能力もかなりやばいけど。「敵から何かを奪う」って幾らなんでも曖昧すぎる(笑)。

野村:でもこの主人公の能力のブレと,杉田さんが『ジョジョ論』で指摘していた,荒木さんは常に主人公を不可能な状況に追い込む,絶対に勝てないだろうっていう相手にぶつけるという点が関係している。

杉田:こんな敵を本当に倒せるのか? という状況に自分を追い込みたがるんですよね。しかもそれを週刊連載の中で,毎回ごとに考えている,というか,解決法を新たに発明している。連載としてはあまりにも危険な行為で,頭がおかしいとしか思えない。

横山:話を聞けば聞くほど,週刊連載というメディアの中でこの作品が出てきたのは奇跡的ですね。

杉田:本当に異様だと思うし,この描き込みと内容で毎週,というのが信じられない。

横山:敵を出すたびに倒し方を考えるというのは,尾田栄一郎も言っていました。「カイドウをどうやって倒すのかわからない」と語っていたけど,いや,ルフィは毎回殴って倒すだろ,と(笑)。

杉田尾田栄一郎は,特に最後は謎の気合だから……。あれは様式美だから,あれでいいんですよ。もちろん,荒木さんも時々失敗しています。5部に失敗が多いかな。たとえばズッケェロという敵の謎解釈は多分誰も納得していない。

升本:あぁ~,海上の船の中で戦った「ソフトマシーン」の! 確かにあれは……。

杉田:船の中に敵がいるはずなのにいない,という謎が提示されて。オチとしては,敵の能力は三次元の物体を二次元にペラペラにできるというもので,実は船が最初から二艘あって,ペラペラの船をもう一枚上に重ねていた,じつは敵はペラペラの船の中を移動していたんだ,というオチなんだけど,マンガ内の描写ではふつうに三次元的な厚みがある敵と戦っているものとして描かれているから,じつはペラペラでしたと言われても,誰も納得できないでしょっていう(笑)。

一同:(笑)。

杉田:あと6部の緑色の赤ちゃんとか。アキレスと亀(ゼノンのパラドックス)をグラフィック化したような能力で,近づけば近づくほど遠ざかる,永遠に到達できないという敵なんだけど,作中で提示された解決法も正直よくわからない。最後には戦い自体がぶん投げられて終わる(笑)。

横山:謎理論も多いんですね。

杉田:それもすごいと思うんですけどね。絶えず挑戦している,飛躍しているわけですから。

■内発の能力と外発の能力

横山:僕は『ジャンプ』における主人公たちのスキルが外発的か内発的かという点に興味があって,批評再生塾一期の時にそれを論点に『僕のヒーローアカデミア』(以降『ヒロアカ』)の論稿を書いたことがあるんですよ。

杉田:僕は『ヒロアカ』がかなり嫌いなんだけど(笑)。

横山:意見が合わないんですよね(笑)。僕は『ブラッククローバー』(以降『ブラクロ』)は嫌いなんだけど『ヒロアカ』は好きなんですよ。

杉田:展開とか言葉が全然意味がわからなくて……。たとえば最初の方に出てくる「頑張れって感じのデク」って言葉の意味が僕には全くわからない。「デク」に「頑張れ」って意味あります? あれってどういう意味なんですか?

横山:あれは僕もよくわからないです。

杉田:本当に意味がわからない。言語感覚がいい加減すぎる。そういうのがあまりにも多くて……。

横山:それでネットで叩かれて作者が凹んでいたりする。主人公の装備の「ガン!じゃなくてガガン!って感じに威力を補強してくれる」という説明がわかりづらいとか突っ込まれたり。

杉田:時間を予知できるキャラを出したら,作者も扱いきれず,色んな矛盾が生じて,後付けでそれを合理化しようとして,どんどん矛盾が増殖してドツボにはまったり。ちょっとひどすぎる。

横山:ネットの読者の声を見ないほうがいいと思うんですよね。

杉田:言い出したらきりがないんだけど,「能力の使いすぎで手が壊れた,じゃあ脚を使えばいいんだ!」という論理が出てきて,それを周りの人間が「正解だ!」「すごい!」みたいな空気になるのが全くわからない。主人公たちが何度も何度も,友人や家族との約束を破るし,作者にその自覚もないし,作者には嘘をつくこと,約束を破ることは根源悪である,というカント的な人間感覚が欠落しているとしか思えない。
『ヒロアカ』と『ブラクロ』は違うの? 両方とも,なろう系の「俺tueee」のジャンプ版じゃない?

升本:その二作だと私は『ヒロアカ』派で,『ヒロアカ』の方がオリジナリティを感じます。『ブラクロ』は『ヒロアカ』に比べると,読んでいて既視感が強い。『ヒロアカ』も要素ごとに厳密に見ていくと似た作品があるかもしれないけど,『ブラクロ』は「主人公が唯一無能力で,能力を消す能力」という「見たことある」から始まり,この魔法も,このキャラ設定も見たことあるなあ,と感じてしまう。王道でいこうとするとしょうがない部分はありますし,熱血主人公の魔法+冒険モノとして面白く読めはするんですけど。

杉田:ここ数年のジャンプで僕がいちばん好きな『火ノ丸相撲』はさっぱり売れない……。後は『ワールドトリガー』(以下『ワートリ』)がとても好きだったので,病気療養は本当に残念です。

升本:『ワートリ』は素晴らしい作品だと思います。バトルのたびに,参戦している全キャラクターが,チームの勝利を目的として完全に別々の考えを持って動いていることによって話が展開していくというのが,何度もできていて本当にすごい。あれこそチーム戦。

杉田:『ワートリ』は「あるべきだった(『シン・ゴジラ』の)巨災対」のように見える。全員が自己犠牲をせずに,それぞれの役割を果たすことで,脅威に対抗する。

横山:そうは言っても,ランキング戦が長すぎる(笑)。そんなことしてたら滅ぶだろって。

杉田:それがいいんじゃないですか(笑)。延々とサバゲーをやってる感じ。

横山:あれはサバゲーFPSの漫画化という感じで新しいですよね。

杉田:葦原さんの前連載『賢い犬リリエンタール』がかなり好きで。あのほのぼの系(本当は鬱設定が裏にある)がよかったから,「この人ですら打ち切られて,バトルものに行かざるを得ないんだ」って無念感が最初は強かったんだけど,いざ『ワートリ』が始まったらすごく面白くて,やっぱりジャンプはバトル漫画が最強なのかなって思いましたよ。

横山:あれ「賢い犬(かしこいけん)」って読むんだ! ずっと「賢い犬(かしこいいぬ)」だと思ってた……。

杉田:最近だと『鬼滅の刃』がちょっと凄いけどね。思想と感覚において冨樫さんの後継者がやっと出てきた,という感じがする。話を戻すと,『ヒロアカ』の能力は完全に内発なんですか?

横山:世界観としては内発だけど,主人公だけが外発です。

杉田:ああ,そうか。オールマイトのワン・フォー・オールは,歴代のヒーローたちがストックした力を継承し,身体を増強できる,という能力なんだよね。あとは敵のボスも他者の能力を集めて使う,というデータベース型だったかな。

横山:あと,『ヒロアカ』は能力が「個性」と呼ばれるようになっているので,今までの作品の中でも極めて内発的要素が強い中での,主人公だけが不能という。

杉田:ちなみに,能力と名前が連動しているというのが謎だよね。

横山:そうなんですよ。だから,あれは掘ると面白いんだけど。

杉田:ほかの漫画は内発じゃないの?

横山:『ONE PIECE』の「悪魔の実」をはじめとして,ほぼ外発ですね。

杉田:でも『NARUTO』は内発だよね。

横山:『NARUTO』はナルト自身のチャクラが九尾のチャクラで外からだから,外発ですよ。 

杉田:そうか。しかし,この内発or外発という議論は,どこに行き着くんですか? 外発と外付けは違う?

横山:いや,そんなに区別していないです。『ドラゴンボール』だと血統で内発じゃないですか。『ONE PIECE』も血統だけどそこに悪魔の実という外からの要素が出てきて,『NARUTO』も火影という血統があるけど九喇嘛という外からの要素が出てきて,『BLEACH』がちょっと微妙で,あれは完全に血統で内発かと思いきや最初に死神の能力が発現したのは代行証をもらったから。15年以上連載した3作のきっかけは全部,外部からなんですよね。他にも『トリコ』はグルメ細胞が宇宙から来たという設定があるし。

杉田:ちなみに『火ノ丸相撲』は,両親に特別な才能や血統がなかった,という珍しいパターンだよね。『ワートリ』の主人公もそうだけど。親の血統に全く頼らない,というのはジャンプではたぶん珍しい。というか,むしろ,生まれ付きの不利な条件だけを強いられている。

横山:火ノ丸は遺伝で背が小さいことがネックになりますからね。

杉田:『ワートリ』の修のトリオン能力は最低の低さだし,『火ノ丸相撲』でも体の小ささはほとんど障害(ディスアビリティ)に近い。『NARUTO』みたいに,落ちこぼれだけど実は才能があった,というのはよくあるパターンだけれども。そういう「血統的なアドバンテージがゼロ」「純粋な無能さとしてのディスアビリティ」を抱えた主人公たちが『ONE PIECE』,『HUNTER×HUNTER』,『NARUTO』以降に出て来たのは,重要なことだと思う。『ヒロアカ』も最初,主人公には個性がないって設定だったから注目していたけど,すぐに覆っちゃう。ちょっとハリー・ポッター感がある。どんなひどいことをしても,みんながやたら主人公をほめてくれる。たぶん,作者の人生の反映なのでしょう。

横山:それでいうと『ヒロアカ』が怖いのは,まだ父親が出ていないことですね。ただ逆に主人公の母親が美人じゃないことは,地味だけど革命的だと思いました(笑)。

杉田:若い時は美人だけど,現在時ではぽっちゃりになるんだよね。

横山:普通におばちゃんになっていて,妙なリアル感がある。あそこの普通感はすげえなって思った。

杉田:ぽっちゃりした女性の肉付きに対するフェティッシュがあるよね。そもそも女性があんまり細くない。

横山:そういう部分を深堀りした『ヒロアカ』論を,僕は『クライテリア』ではなく『ヱクリヲ7』のジャンプ特集に書きました(笑)。

野村:でもどうなんだろう。『ジョジョ』も完全な内発ではないけど,そこにはある種の葛藤というか,外部との関わりを通して能力自体が進化したり形を変えたりすることもあるし,内発だけど圧倒的な他者感もあって。つまり,自分の能力を全く把握仕切れていない人もたくさんいるし,あるいは死んでから発動する能力なんかもある。その場合はもう完全に自分自身からは埒外なわけですよね。

横山:なるほど。スタンドの特徴として制御不能性がある。

野村:制御もできていないし,たとえば康一くんという4部のモブキャラは……。

野口:準主人公!

野村:準主人公か……。じゃあ準主人公から最後には完全に主人公になるキャラの能力には,そもそも他者と関わることで成長することが前提にある……かはわからないけど,ほぼ前提にあると言っても良さそうな場合もある。

野口:スタンドは自主的に修行で強化することがないんだよね。矢が刺さるとかが原因で進化する。康一くんは例外的だけど,それでも事故的に成長することしかない。

杉田:『ジョジョ』には修行パートがないんですよね。

升本:明確な修行パートがあるのって,波紋の1部・2部くらいです。

杉田:そうですね。スタンド以降は修行パートがない。

横山:それはでかいですね。

杉田:あくまで敵との戦いの中で,実践的に成長するしかない。その点ではシビアとも言える。

構成・遠野よあけ+座談会出席者

(Part3に続く)